水素水がネットワークビジネスでよく販売されるのには、いくつかの理由が考えられます。
1. 「健康」と「美容」という普遍的なテーマ
水素水は、「抗酸化作用がある」「活性酸素を除去する」といった健康・美容への効果が期待されるとされています。
・幅広い層にアピール: 健康や美容に関心がある人は老若男女問わず多いため、ターゲット層が非常に広いです。
・体感のしやすさ: 個人差はありますが、人によっては「体の調子が良くなった」「肌の調子が変わった」といった体感を語りやすく、これが口コミのきっかけになりやすいです。
2. 口コミに適した製品特性
ネットワークビジネスの根幹は「口コミ」です。水素水は口コミによる広まりやすさを持っています。
・説明が比較的シンプル: 「活性酸素を除去する水」というシンプルなコンセプトは、専門知識がない人でも比較的理解しやすく、他人に伝えやすいです。
・体験談の共有: 「飲んでみて体調が良くなった」という個人の体験談は、説得力を持って伝わりやすく、次の顧客や会員への橋渡しになりやすいです。
・継続利用の推奨: 健康維持のためには継続的な摂取が望ましいとされるため、定期購入やリピート購入につながりやすいです。これがネットワークビジネスにおける安定した報酬の源泉となります。
3. 高単価・高利益率の確保
ネットワークビジネスで流通する製品は、中間流通コストがかからない分、製品自体に高い付加価値をつけたり、高めの価格設定にしやすい傾向があります。
・製品単価: 一般的な飲料水に比べ、水素水は単価が高い傾向にあります。これにより、ディストリビューターに支払われる報酬の原資を確保しやすくなります。
・研究開発費: 独自の製法や技術をアピールすることで、高単価を正当化しやすいです。
4. 信頼性やブランドイメージの構築
ネットワークビジネスの会社は、有名タレントの起用や大々的な広告を打つことが少ないため、製品の信頼性を「口コミ」や「専門家(とされる人)」の意見に頼る傾向があります。
・第三者評価: 水素水の場合、「医療関係者が推奨している」「学会で発表された」といった情報が、会員の口コミを通じて広められることがあります。これは、製品の信頼性を高める上で重要な要素となります。
5. 消費者の健康志向の高まり
現代社会において、健康や予防医療への関心が高まっています。
・トレンド性: 一時期の「水素水ブーム」が示すように、健康意識の高い層に受け入れられやすいトレンド性を持っています。ブームが去っても、一定の需要層は残り続けます。
注意点
ただし、水素水に関しては、その効果について科学的な研究が進められている段階であり、特定の病気を治療したり予防したりする**「医薬品」ではありません**。一部のネットワークビジネスの会員が、水素水に過度な医療効果を謳って勧誘することは、薬機法違反となる可能性があります。
「水素水」という製品が、ネットワークビジネスの「口コミ」という販売方法と相性が良いため、多くの企業で採用されていると考えられます。
ナチュラリープラスの水素水が有名
ナチュラリープラスが販売する水素水は「IZUMIO(イズミオ)」という製品です。このイズミオは、同社の主力製品の一つとして知られています。
ナチュラリープラスはネットワークビジネス(MLM)の会社ですので、イズミオもその流通網を通じて販売されています。
イズミオ(IZUMIO)の特徴とナチュラリープラスの主張
ナチュラリープラスは、イズミオに関して以下の点を特徴として挙げています。
・高濃度水素溶存: 充填時平均3.3ppmと、業界トップレベルの水素溶存率を謳っています。
・独自の製法特許: 「膜溶解法」という特殊な膜を使った技術で水素を水に溶かし込み、高い圧力をかけたままアルミパウチに直接充填する製法特許を取得していると説明しています。これにより、水素が抜けにくい容器と製法を実現しているとしています。
・酸化還元電位: 出荷時-570~-700mVという低い酸化還元電位で、「還元力」があるとしています。
・安全性: お子様からご年配の方まで誰でも飲めるとされています。
・累計出荷本数: 累計出荷本数3億本以上という実績をアピールしています。
・エイジングケアへの訴求: 「水素」で一歩先のエイジングケアを目指すというメッセージを掲げています。
イズミオとネットワークビジネスにおける懸念点
イズミオ自体が「怪しい」というよりは、ネットワークビジネスという販売形態や、一部の会員による勧誘方法に起因する懸念が挙げられます。
1、科学的根拠に関する誤解や過剰な期待:
・水素水の健康効果については、まだ研究段階であり、特定の病気の治療や予防を保証するものではありません。しかし、一部の会員が「イズミオを飲めば病気が治る」「どんな症状でも改善する」といった**不実告知(事実と異なる効能を告げること)**を行うケースが過去に問題となりました。
・実際、ナチュラリープラスは2016年に消費者庁から9か月の業務停止命令と指示を受けています。この処分には、清涼飲料水であるイズミオについて、会員が「病気の治療・予防ができる」といった不実告知を行ったことが理由の一つとして挙げられています。
2、勧誘方法:
・ネットワークビジネス全般に言えることですが、「お茶しよう」「久しぶりに会わない?」などと目的を伏せて誘い出し、後からイズミオやビジネスの勧誘を行う手法が、「騙された」と感じさせる原因となります。
3、価格:
・ナチュラリープラスの製品(イズミオを含む)は、一般的な水素水や健康飲料と比較して高価な傾向にあります。これは、ネットワークビジネスの報酬プランを維持するためのコストが上乗せされているためと考えられ、価格に見合う価値があるのか疑問視されることがあります。
まとめ
ナチュラリープラスの「イズミオ」は、同社が独自製法や高濃度をアピールする水素水です。しかし、その販売方法がネットワークビジネスであるため、過去の行政処分歴や一部会員による不適切な勧誘、製品効果に関する誇大表現といった問題点が、「怪しい」という印象につながることがあります。
製品自体が合法的に製造・販売されているとしても、その流通や勧誘のプロセスにおいて、消費者が不信感を抱く要素が存在するというのが実情です。


